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AMRAAM増産へ、米国防総省がレイセオンと最大207億ドルの複数年契約

 
地上試験施設に置かれた米空軍の無人戦闘機試作機YFQ-44A(AIM-120の実射試験を行った機体)

画像:地上試験に供されたYFQ-44A実証機(カリフォルニア州コスタメサ、2025年5月1日)/U.S. Air Force / DVIDS / Public Domain。AIM-120の搭載・実射試験を行った機体の参考写真で、AMRAAMそのものは写っていません。

米国防総省は2026年9月28日、空対空ミサイルAMRAAMの増産について、レイセオンと最大207億ドルの契約を結んだと発表しました。5年間の複数年契約に、さらに2年のオプションが付きます。年間1,900発を作る体制を目指しており、直近の戦闘で減った在庫を埋めるための契約です。

契約の中身

契約は、5年間の複数年契約に、2年分のオプションを加えた形で、上限は207億ドルです。国防総省とレイセオンは2026年2月に、年間1,900発以上を生産することで合意していました。今回はその合意を、実際の契約にしたものです。

レイセオンは2027年から年間1,900発の生産を目指します。この契約によって、製造に関わる約3,000人の雇用が生まれるとも説明されています。

契約額は、直前の最大契約だった2025年7月の35億ドルの、ほぼ6倍にあたります。ただし207億ドルは上限で、議会が予算を付けた範囲で実行される点には注意が必要です。

AMRAAMとはどんなミサイルか

AMRAAMは、戦闘機から撃つ中射程の空対空ミサイルで、型式名はAIM-120です。発射後は自分のレーダーで標的を追う方式で、F-15、F-16、F/A-18、F-35など多くの機体が搭載します。日本の航空自衛隊も同系統のミサイルを使っています。

1発の価格はおよそ100万ドルとされます。数が必要になるのは、戦闘機同士の戦いだけでなく、迎撃にも使われることがあるからです。

なぜ今、増産が必要なのか

背景には、イランとの戦闘で多くの弾薬を使ったことと、ウクライナなど同盟国への供給が長く続いたことがあります。中東での数か月の戦闘と、数年に及ぶ支援で、米軍の備蓄は大きく減ったと報じられています。

これは単独の話ではありません。当サイトでも、対イラン作戦の戦費と弾薬の不足や、トマホークの増産契約を取り上げてきました。ミサイルは作るのに時間がかかるため、まず契約で数を約束し、メーカーが設備と部品調達を準備できるようにすることが重視されています。

日本にとっての意味

AMRAAMは同盟国や友好国にも供給されます。米国内の備蓄を優先して作れば、輸出向けの順番が後ろになる可能性は残ります。逆に、年間生産数が増えれば、各国への供給にも余裕が出ます。

どちらになるかは、今回の発表だけでは分かりません。生産がどれだけ早く立ち上がるのかは、これから確認していくことになります。

一次資料・参考資料

本記事は公開情報と報道にもとづいています。契約額は上限額で、議会の予算措置を前提とします。各国向け供給への影響は、公式な発表の範囲を超えて推測していません。