米国防長官、無人機や自律兵器を担う新しい統合軍の創設を表明 将官は2割削減へ
画像:MQ-9リーパー無人機/U.S. Air Force photo / Public Domain(Wikimedia Commons)。今回創設される新しい統合軍の写真ではなく、米軍の無人機運用を示す参考写真です。
ヘグセス米国防長官は2026年9月30日(米国時間)に報じられた演説「State of the Force」で、無人機や自律兵器を専門に扱う新しい統合軍「自律戦コマンド」の創設を表明しました。同時に、将官と提督の削減幅も、昨春に命じた10%から20%へ引き上げると明らかにしました。
演説で何が発表されたのか
演説はバージニア州のクアンティコ海兵隊基地で、若手の将校と下士官に向けて行われました。国防長官は、無人・自律戦を担う4つ星の統合軍「自律戦コマンド」を新設すると述べ、これを「近代の軍事史で最も速い、平時の変化」だと表現しました。
新しい統合軍の設置目標日は、2027年10月1日だと報じられています。
統合軍とは何か
米軍の統合軍は、陸・海・空・海兵隊などを一つの指揮官のもとにまとめる組織です。インド太平洋軍や中央軍のように地域ごとのものと、宇宙軍や戦略軍のように機能ごとのものがあります。自律戦コマンドは、機能ごとの統合軍になります。
無人機を各軍がばらばらに持つのではなく、運用の考え方や装備の調達を一つの組織の下で進める狙いがあるとみられます。ただし、各軍が持つ無人機をどこまで新しい司令部の指揮下に入れるかは、今のところ明らかにされていません。
将官の削減は倍の20%に
もう一つの発表は人員の削減です。国防長官は、昨春に命じた10%の削減を倍にして、約800ある将官・提督のポストを20%減らすよう、各軍に指示したと述べました。削減は2027年1月1日までに完了させる計画です。
指揮系統を簡素にして、意思決定を早める狙いとみられます。一方で、新しい4つ星の司令部を作る話と、将官のポストを減らす話が、どう両立するのかは、今後の説明を待つ必要があります。
あわせて動いている無人機関連の動き
同じ時期には、無人機に関する発表が他にも出ています。米空軍は、無人戦闘機CCAの最初の段階で使う「任務自律」のソフトウェアについて、ライセンスを1社に発注する方針です。米海軍作戦部長も、水兵の訓練と新技術の試験を行う自律開発センターの新設を発表しました。
今回の統合軍の創設は、こうした個別の動きを一つにまとめる位置にあたります。
まだ決まっていないこと
報じられている範囲では、司令部の所在地、規模、予算、各軍からどの部隊が移るのかは明らかになっていません。将来の戦争の姿を検討する取り組みも始まり、実業家のイーロン・マスク氏や、元下院議長のニュート・ギングリッチ氏が中心になって進めると伝えられています。
日本の防衛にどう影響するかも、現時点では何も示されていません。この記事では、具体的な影響を推測しません。
一次資料・参考資料
本記事は公開情報と報道にもとづいています。設置目標日や削減の内容は報道による数字で、組織の規模・予算・日本への影響は、公式な発表の範囲を超えて推測していません。
