NATOのイタリア空軍機、リトアニア上空で無人機を撃墜 同国領空で初の撃墜
画像:U.S. Army photo by Sgt. Max Elliott/第196移動広報班(2026年8月12日、ラトビア・ヤウンゼミ)。DVIDS Photo ID 9872115、Public Domain。Baltic Trust 2026演習で標的無人機を撃墜した瞬間の参考写真で、今回のリトアニアでの撃墜そのものではありません。
NATOのバルト航空警備任務でリトアニアのシャウレイ空軍基地に展開しているイタリア空軍のユーロファイター2機が、2026年9月15日未明、リトアニア領空に侵入した無人機を撃墜しました。リトアニア当局によると、同国の領空で無人機が撃墜されたのは初めてです。
何が起きたのか
NATO当局者は、シャウレイに展開するイタリア空軍のユーロファイター2機が緊急発進し、リトアニア領空で無人機を撃墜したと説明しました。撃墜は9月15日の深夜0時過ぎで、残骸はカウナス地方のプラトクーナイ付近で見つかっています。
バルト三国は自前の戦闘機部隊を持たないため、NATO加盟国が交代で戦闘機を派遣し、領空の警備を担っています。今回撃墜したのは、この任務に就いているイタリア空軍の機体です。
無人機はどこから来たのか
リトアニアの危機管理センターの責任者は、無人機はベラルーシ方面から侵入した可能性が高いと公共放送LRTに述べています。リトアニア空軍司令官は、残骸を回収したうえで、無人機が爆発物を積んでいた「可能性が高い」との見方を示しました。
ただし、無人機の機種、発進させた国や組織、目的は、9月23日時点で公式には特定されていません。本記事では「ロシアの攻撃」などと断定しません。
相次ぐ領空侵犯とNATOの対応
NATOの東側では2026年に入り、無人機による領空侵犯が続いています。7月にはルーマニアで、8月にはラトビアで、イタリア空軍のユーロファイターなどがNATOの指揮のもとで無人機を撃墜しました。
安価な無人機を高価な戦闘機とミサイルで迎撃し続けることは、費用の面で割に合わないという指摘もあります。NATO各国が地上配備の対ドローン装備への投資を急いでいるのは、このためです。
日本にとっての意味
国境付近から侵入する小型無人機を、どの段階で、どの手段で撃ち落とすのかは、日本の防空でも避けて通れない課題です。戦闘機による対処だけに頼らず、探知から迎撃までを安く、数多くこなせる仕組みをどう整えるかが問われています。
一次資料・参考資料
- NPR:NATO jets shoot down a drone in Lithuanian airspace(2026-09-15)
- CBC News:NATO fighter jet shoots down drone over Lithuania(2026-09-15)
- Italian Ministry of Defence:Italian aircraft intercept drone in Lithuanian airspace
- NATO Allied Air Command:Baltic Air Policing
- DVIDS:Baltic Trust 2026(Photo ID 9872115、Public Domain)
2026年9月23日時点でNATO当局者、リトアニア当局、イタリア国防省の説明として報じられた内容を基準にしています。無人機の機種、発進元、搭載物は公式に特定されていないため、断定していません。画像と関連動画はラトビアでの対ドローン訓練の参考素材で、今回の撃墜そのものではありません。
